岸辺露伴ルーブルへ行く 作画担当した作品公開その3
:2023/7/9 :福井欧夏の生活日記 :(0)
『#岸辺露伴ルーヴルへ行く』で私が作画担当させていただきました劇中画3作目になります。
3作目は映画の序盤から中盤にかけて頻繁に登場していました〝黒い絵〟になります。
流石にこの絵に関しては僕が描いたとは皆さん思えていなかったんじゃないかなと思います。(笑)
〈 黒い絵について 〉
監督からは、とにかく黒い絵と伝えられ、脚本の中に出てくるその絵を観た役者のセリフを頼りに画面作りを考えました。
そのセリフの内容はここではあえて控えさせていただきますが。
ただ作画にあたり、普段の自分の仕事とは全く違った仕事でしたので、沢山のエスキースを踏まえた上で監督と話し合いチェックを受け形が決まりました。
※写真は製作途中の写真になります。
完成写真は残念ながら撮影直前まで描いてうっかり撮り忘れてしまいました。申し訳ありません。。
劇場でご確認していただければと思います。
脚本を読む限り、この黒い絵を描いた作家は酷く病み、もがき苦しんで描いている印象を受けましたので、この写真の段階では僕もこれでは画面の絵肌が整いすぎていてイメージと合わない!と思っていましたので監督と話し合い、何度かやり直ししながら最終的にナイフを使い厚い、絵の具で画面を7割ほど荒く塗り潰しイメージに近付けました。
画面の色調に関して、少しでも絵画らしく格好がつくようにと黒以外の色調を使ってもいいですか?と監督に聞きましたが、監督は頑なに、いや、黒!とにかく 黒い!! 真っ黒な絵を!!! 描いて下さいと。
最終的には画面の縁の厚みの部分まで黒く塗り潰して下さい!と言われ、監督の頭の中にある黒に対するイメージと拘り、意思の強さを絵にすべく作り上げました。
制作中はすごい量の黒い絵の具を使ったので、描いてる時の手はは正に劇中の仁左右衛門の手ように真っ黒になってましたね。(笑)
ps:気付かれた方が何人も居られたようですが、映画序盤のオークションのシーンでは、実際の僕の作品も2点ほど出ておりました。